バレリアン
ハーブ名:バレリアン Valeriana officinalis L
成分:精油(β-カリオフィレン、バレレン酸、カンフェン、αーピネン、酢酸ボルニルなど)、バレポトリエイト、吉草酸(※乾燥時)、ピリジン系アルカロイド(アクチニジンなど)
バレリアンはヒポクラテスの時代から不眠症に用いられており、現在では世界各地で神経性の睡眠障害に役立てられているようです。
バレリアンの根を使用しますが、乾燥の際にイソ吉草酸が生じるため強烈な匂いを発します。
この匂いは人間には悪臭ですが、猫は好きな香りとされます。
独特な香りと風味をもつハーブなので、他のハーブとブレンドすると飲みやすく相乗効果も期待できます。
バレリアンは中枢神経を抑制し、筋肉の緊張を解く働きがあり、緊張、不安、パニック、不眠、イライラ、神経過敏時などに飲用できます。
ハーブの中では最も強い入眠効果があると言われています。
不眠で飲用する場合、眠りの質においては、睡眠薬より優れていると言われているようです(強い睡眠薬とは違い、自然に眠りに入れるような心身の状態に導く働きがある)。
睡眠の質が良ければ、朝起きるのもとても楽なことでしょう。
召し上がる場合はカモミール、レモンバーム、パッションフラワー、リンデン、ホップ(特におすすめ)、セントジョンズワート、オレンジフラワー、ラベンダーなどブレンドの選択肢が多く、それらのハーブと一緒に。
ほかストレス性の高血圧(+αホーソンリーフやリンデン)、動悸にも(入手が可能であれば+αマザーワート)、精神的な疲れ(+αオートやアシュワガンダ)、ストレス性・緊張性頭痛(+αスカルキャップなど)、生理痛、緊張性の胃痛、過敏性腸症候群、神経性の咳、喘息にも飲用できます。
中枢神経を抑制するので、日中の飲用においてはなるべく、注意力が必要なタイミング、重要な会議の途中、車の運転などのシチュエーションに気をつけていただいた方がいいでしょう。
[注意点]
・妊娠授乳中の使用はお医者様へご相談要。(胎児への安全性が判明していないため)
・3歳以下の幼児へは使用しないでください。
・入眠剤や精神安定剤などの薬、アルコールとの併用はしないでください。
・ほとんど稀ですが、体質に合わない方はドライハーブでの浸剤・チンキ剤で頭痛、胃部に不調を起こす可能性があります。
・バレリアン飲用後の2~3時間は判断力や運転能力が少し低下する可能性があります。
・長期連続使用でまれに動悸や頭痛を引き起こす場合があるため、長くても28日間以内に留めると無難です。また大量のバレリアンを服用し続け急に止めると禁断症状が出る可能性があります。