ヒース HEATH
[学名]
Erica vulgaris
Calluna vulgaris
[科名]
ツツジ科
Erica vulgaris:エリカ属
Calluna vulgaris:カルーナ属/ギョリュウモドキ属
[和名・別名]
Erica vulgaris:エリカ
Calluna vulgaris:カルーナ、ギョウリュウモドキ
[使用部位]
花部
[成分]
ヒドロキノン配糖体(アルブチン、メチルアルブチン)
フラボノイド
タンニン
[作用]
チロシナーゼの活性抑制、尿路消毒、抗菌、利尿
[注意・禁忌]
酸性尿を引き起こす薬剤と一緒に摂取すると、抗菌力の低下の可能性があります
[概要]
どちらもヒースとして扱われることがありますが、ツツジ科のカルーナ属は、〈Calluna vulgaris〉単1種のみからなり、葉が十字対生すること、萼が花冠よりも長いことから近縁のエリカ属とは区分されます。
エリカ属は700種以上あるといわれ、うちほとんどは南アフリカを原産に、カルーナ属ともに地中海地方、ヨーロッパ原産とし広く生育する常緑樹です。
ヒースはヘザーと呼ばれることもあります。
ヒースは成分に美白成分であるアルブチンを含みます。
アルブチンはメラニン色素の合成に関わる酵素であるチロシナーゼの働きを阻害するため、メラニン色素自体の生成を抑制するので、シミやそばかすなどの色素沈着の予防に有効で、安全性の高い皮フ美白化粧料の有効成分としても利用されています。
アルブチンはハイドロキノンに糖が結合したハイドロキノン配糖体ですが、このハイドロキノンは美白剤として医薬部外品に認定されています。
皮フ科などで処方されるほか、薬局などでもハイドロキノン配合の軟膏やクリームが販売されています。
アルブチンは、ハイドロキノンと同じく美白効果をもち、メラニン色素の合成に関わる酵素であるチロシナーゼの働きを阻害するため、メラニン色素自体の生成を抑制します。
アルブチンには糖の結合の違いにより、αー(アルファ)とβー(ベータ)がありますが、ヒースに含まれるのは美肌効果の高いαーアルブチンで、βーアルブチンの約10倍近くのメラニン抑制効果があるとされています。
βーアルブチンはウワウルシに含まれますが、どちらも美白成分であることに変わりはないものの、αーアルブチンの方がβーアルブチンより優れた効果を発揮することが明らかとなってきました。
ヒースティーを飲用することで体の内側から美白効果を、また強力な抗酸化作用のあるゲットウやホーソン、ローズマリー、コラーゲンの生産に必要なビタミンC含有のローズヒップ、ケイ素を多く含み結合組織を強化するホーステールなどブレンドすることでコラーゲンの変性を抑制するので、シミだけでなくシワ、たるみにも有用です。
ビタミンCの効果を高めるにはお好みのフラボノイドハーブをブレンドするのも良いでしょう。
なお、睡眠不足はたるみの要因のひとつとなるので、質の良い睡眠がとれるようハーブティーブレンドでリラックスできる時間をつくるのが望ましいです。
ヒースには泌尿器を浄化する働きもあるので、膀胱炎や尿道炎などの感染症や結石予防、良性前立腺肥大による排尿障害にも使われます。
利尿作用のあるハーブ、抗菌作用のあるハーブとブレンドして飲用すると相乗効果が期待できます。
◼️外用
浸剤をリウマチや痛風、関節炎には入浴剤として部分浴などで用いることができます。
くすみや汚れの除去にヒース、ラベンダーなどのハーブを散剤にし、ローズウォーター適量と混ぜ合わせハーブゴマージュとして活用できます。
マルベリーにも美白成分が含有しているので、浸剤をブレンドしたらローションとして美白、保湿を促すフェイスパックに活用するのも良いでしょう。
(2023.8.23 Organic Herbal BulkShop & TeaRoom Bownim)